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未知との出会いがもたらしたもの「OBSOLETE(オブソリート)」視聴感想

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YouTube Originalで配信された新作ロボアニメ「OBSOLETE」を全6話視聴したので感想を。

この時代にここまで尖ったものを出してくるか…!という、野心的な作品でした。

豪華なスタッフ陣

あまり前情報を入れていなかったのですが、スタッフ陣が豪華なことに気が付きました。

原案・シリーズ構成はまどマギの虚淵玄、メカニックデザインにはガルガンティアの石渡マコト、キャラデザはニーアの吉田明彦、そして、企画プロデュースはボトムズやガリアンで知られる高橋良輔氏です。

エグゾフレーム

世界におけるエグゾの扱い

この作品に登場するロボットである「エグゾフレーム」ですが、こいつが世に浸透した背景が面白い。

エグゾは石灰1トンと引き換えに宇宙人がくれる機械ですが、安価かつ精神感応により人間のような動きができるため農耕などでブルドーザーの代わりに普及したという面白い経緯があります。

兵器転用

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エグゾが世に浸透して一年。

今度は「エグゾに武器を持たせたら安価な兵器になるじゃん!」という発想のもと、兵器転用が進められて行きます。

エグゾは機械というよりパワードスーツみたいなもんですから、前述の通り人間のように動けます。

 

2話では正規軍の戦車がエグゾの機動性に歯が立ちませんでしたが、それも致し方ない。

戦車が人間の形してるようなもんですからね。

 

安価で優秀な兵器と化したエグゾですが、「兵器転用してはならない」といった内容の条約が各国で結ばれているようで、正規軍での採用は難しい。

そこで、非正規の民間軍事組織の出番ってわけです。

 

ここぞとばかりに命を張り、くそったれな戦場で散っていく。

この辺は「ボトムズ」や「鉄血」を思い起こしました。

子供も駆り出されてますからね。

静かに変わりゆく戦場

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この作品が最も尖っているのが戦闘描写。

とにかく「地味」に徹している。

ガンダムのように、敵との問答をしながら刃を直接交わす…というヒロイックな戦闘ではありません。

 

戦略を張り巡らせ、状況を適切に判断。

静かに、だが確実に戦場を変えていくのです。

 

塹壕に身を隠しながらリロードしたり、遠くから迫撃砲で攻撃したり…といった戦い方は、一般的なロボアニメとは一線を画す点です。

そのため、ロボット同士の戦闘ではあるものの、人対人といった趣です。

 

細かい描写も素晴らしく、1話で頻繁に登場する「コックピットのモニター」表示は最高です。

ここまでミリタリー色を強く押し出してくるのか…!といった描写です。

スキーをしてもいいじゃない!

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個性的な戦闘の中でも、一番印象的なのが3話での雪上スキー。

エグゾは人間の拡張版みたいなものですが、まさかロボットにスキー板とポールを持たせて滑らせるなんて思わなかったよ…。

しかも、エグゾにカラビナ付けちゃってるし(笑)

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雪上でのカーチェイス(?)は見どころ満載で、特に「ポールを使って重心移動をする」という、まさに人間そのものな描写をロボットでやっていることが真新しく斬新。

間違いなくロボアニメの演出に新たな1ページを刻んだと思います。

使い捨ての命

5,6話で描かれた少年たちの物語も面白かったです。

最初は使い捨ての駒としてエグゾに乗せられ、わけもわからず死んでいく…。

 

そんな少年たちの元へ現れた謎の男「少佐」。

少佐の指導により、穀潰しと言われた彼らは人間性を取り戻し、優秀な戦士として成長していく。

6話ラストでは、成長した少年たちがかつて自分が少佐にしてもらったように理不尽な目にあっている子供に手を差し伸べます。

未知との出会いがもたらしたものとは

エグゾフレームという未知との遭遇。

それは戦場を変えたが、人間同士の争いはなくならない。

戦車がエグゾに置き換わっただけで、世界は今まで通り回り続ける。

 

この作品が伝えたいメッセージは、そういったことなのかもしれません。

 

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